「山口パッツファイブ」2023-24開幕戦前、鮫島HC・田中選手・川上選手コメント

■鮫島和人 HC

――今シーズンの編成のコンセプトについて、具体的に聞かせてください。

チームのために戦える選手に来てもらいました。今までも個の力は間違いなくありましたが、アクシデントが起きた時にチームとしてバラバラになってしまったのがこの2シーズンでした。今シーズンはベテランの選手にも来てもらいましたし、チームとして戦い、ゴールに向かっていくことができる選手たちを集めました。試合に出ていない時のベンチでの振る舞いも含め、本当にチームが苦しい状況で声を出すとか、シンプルなことですけど、それができる選手たちを集めたつもりです。

――チームとしての一体感を重視しているということでしょうか?

そうですね。サッカーのWCや、野球のWBCなど、ほかのスポーツの大きな大会を見ても、黒子役がいかに大事かというのを感じています。トップレベルの選手たちでもやっていることなので、僕たちも僕たちで、個の力がある中でも黒子役に徹する選手、スターになる選手が試合ごとに変わっていく、そんなチームを作れたらなと思っています。

――重冨選手を今シーズンのキャプテンにした理由は?

彼は高校時代に日本一になっていて、学生時代は本当に有名な選手でしたが、昨シーズン一緒にプレーして、プロとしてどこか自分の殻を破れてないと感じました。何が足りないかと言えば、これは彼にもずっと言ってますが「リーダーシップ」です。彼にリーダーシップがあれば、絶対にB1レベルの選手だと僕は思っているので、まずはこのチームでリーダーシップをとってもらい、チームとしてのステップアップはもちろん、彼自身もキャリアをステップアップしなければいけないと思っているので、彼をキャプテンに指名しました。

――そのチームの中で鮫島HCは選手兼任という形で臨むことになります。

いまの自分が主力になれる選手かと言ったらそうではなくて、ケガ人やいろんなアクシデントが起きた時に自分が出場することになるので、今までの経験を生かしてしっかりと準備しながらやっていきます。今シーズンは、HCとしての自分のキャリアのスタートになるので、いかにチームを勝利に導くかが大事だと思っています。

――チームの目標は「B2昇格」だと思いますが、どのようなビジョンを描いていますか?

もちろんB2昇格は、ブースターの皆さんも僕たちも成し遂げたいことではありますけど、1歩1歩階段を登っている段階なので、まずはプレーオフに行くことが、選手のキャリアにおいてもクラブにとっても新しいステップアップだと思います。

まずはプレーオフ進出を目標に今シーズンは走っていく。それを成し遂げたら次の年はファイナル4、そしてB2昇格に向けて勝負の年というように。ただ、Bリーグ自体も変化していくと思うので、そこに後れを取らずにチームとして成長しながら、1歩1歩前進することが大事です。その役割を僕自身がこの立場で成し遂げていけたらなと思っています。

――開幕に向けてチームの仕上がり具合はいかがでしょうか?

練習試合をやれてないのが不安要素としてあります。ただ、それを言い訳にしたくないですし、いろいろな事情がある中でも、自分たちをいかに信じてやれるか、自分たちのバスケットをやれるかが大事です。毎試合「ノーエクスキューズ」で言い訳せずにやっていかないといけません。

開幕戦は、何がなんでも2つ取りたいっていう思いは全員が持っています。当然苦しい時間帯も出てきますが、チームとして「オールウェイズポジティブ」で前を向いて戦えるか、ヘッドダウンしないでやれるかが大事だと思います。まずは開幕2連勝したいと思います。

――開幕戦の対戦相手、品川についてはどう見ていますか?

品川さんはやっぱり力があるチームです。正直、今シーズンは昨シーズンとは違うと思っています。一生懸命にやるチーム、真面目なチームになっているので、僕らがちょっとでもスキを与えてしまうと足をすくわれてしまいます。チャレンジャーのつもりで泥臭く、一生懸命、ひたむきにやれるかが本当に大事なので、そういったバスケットをやらないといけないです。

1週間前の天皇杯2次ラウンドの島根戦(97-59で敗戦)では、B1チームを相手に通用する部分もありましたし、練習してきたことがやれました。チームとしてやるべきことを遂行できたら結果はついてくると思います。

■25 田中幸之介 選手

今シーズンは全員でスピードを重視し、スピーディなバスケットを体現していますが、ただスピード感を求めてがむしゃらにやるだけでなく、決められたチームのシステムや、やるべきことをしっかりとやり、その中でスピードを体現していけるのが今年のチームの強みだと思います。

速い展開にプラスして、どこを狙っているのか、どこを意識してるのかというのが、試合を見ている方たちに少しでも伝われば、自分たちも面白いものを見せられると思うので、そういったところを注目してもらいたいです。

■77 川上貴一 選手

1つのボールを全員でなんとしてでも自分たちのボールにするという強い気持ちを持ち、覚悟を持って臨まないといけないですし、やっぱり今年は勝負の年になると思います。そういった泥臭いプレーでもっと応援したくなるように、選手がまず心を燃やし、そしてブースターさんの心を燃やしていけるように頑張っていきたいと思います。

バスケB3リーグの「山口パッツファイブ」、今週末宇部で開幕戦へ – 山口宇部経済新聞
https://yamaguchi.keizai.biz/headline/4668/

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