宇部にオープンして3年目を迎えた男性限定理髪店「RANKER(ランカー) 」。
長門市出身で、紆余曲折ありながらも理容師になった大谷裕介さんが、店の「大将」として切り盛りしています。
常識にとらわれない発想をする大谷さんの人生は、まさに「七転び八起き+α」。
ちょっと大柄で、一見コワモテにも見える大谷さんですが、気が優しくて、いろんな話ができるので、髪を切るだけでなく、いろいろな相談ができる場にもなっています。
そんな大谷さんにインタビュー!
宇部に店を構えて3年、そのユニークな人柄と店づくりに迫ります。
――宇部で3周年、おめでとうございます。まずは創業の経緯などを教えてください
そんな事より、今、お米の価格がとんでもないことになってませんか!?
あ、ありがとうございます!もう3周年ですか、早いものですね。
創業したのは2015年1月で、萩に「RANKER」を出店しました。ゼロからのスタートでしたが、おかげさまでお客さんが増え、一緒に働いてきたスタッフに萩のお店を譲渡して、宇部でまた再スタートを切りました。
コロナ禍を機に、萩だけでは心許ないと考えたこと、昔から常に何かにチャレンジしたい性格みたいで、もう、じっとしてられないんですよ。
で、萩から出て新しい挑戦をしたいと思うようになりました。そのタイミングで、宇部のこの場所にあった理髪店「wakazo」のオーナーとご縁があって、すごく素敵なこの場所を引き継がせていただきました。
――宇部のお店はどんな雰囲気のお店にしたのですか?
元々、女性もカットしてたんですけど、歳を取るにつれて、やっぱり男同士の付き合いが自分に合ってるなと。男だけの空間って、いいじゃないですか。時代は令和ですけど、ノリは昭和平成の「床屋の大将」って感じで全力投球です!
なんなら、「にいちゃん! 彼女できたか!?」とか聞いちゃいますからね。令和の若者は引くのかな? でも、いいんです。それが僕のスタイルなんで。ここでしか味わえない、ちょっと暑苦しいくらいの「男の世界」を楽しんでほしいですね!
――お客様に人生の悩み事を打ち明けられることもあるとか?
僕は今でこそ理容師として自分のお店を持っていますが、これまでに船大工もやりましたし、コンビニ店員もやりました。美容院で働いたり、10分1,000円カットのチェーン店で働いたりもして、挫折や寄り道、紆余曲折をしてきた経験があります。
ちなみに2万円握りしめて、野宿で東京までチャリで行ったこともあります。あの頃は病んでたのかな・・・。いや、病んでたっていうか、ただのアホだったのかもしれませんね!今考えたら、よく生きて帰ってこれたなって思いますよ、マジで。
だからこそ、皆さんの話にも共感できるし、自分なりの考えも話せると思うんです。何の役にも立たない話しかできないかもしれないですけど、「こんなバカなヤツもいるんだ、だったら俺も大丈夫かな」って思ってもらえるだけで十分です。「困ったら俺を見ろ!」と言いたいですね!
僕は臆病でビビリなんです。そして、ロクでもない人間です。人間落ちるところまで落ちたら、あとは這い上がるしかないです!
だから、いい意味での「開き直り」も大切だと思っています。行き詰った時に気分転換で来てもらって、僕との「床屋談議」で少しでもお客さんが見ている世界が広がればうれしいです。なんなら人生のどん底から這い上がった「大谷流ポジティブ思考術」でも伝授しますよ!ただし、効果は保証できませんけどね。
――今後の事業展開としては、どうですか?
昨年9月から「カットボランティア」をしていて、月に一度宇部市内のいろいろな施設に行き、ボランティアで髪を切らせてもらっています。これがまた、皆さんの笑顔が見られると本当に嬉しいんですよね。「大谷さん、また来てね!」って言われると、次も頑張ろうって思うんです。単純なんで(笑)。
高齢者や外出困難で美容院に行けない人、資格を持っているけど働けない人たちのために「訪問散髪」の事業を拡大していくことも考えています。地域に還元できる仕組みをこれからも考えていきたいですね。
そしていつか、私財を投じてドッグランを作りたいです。根っからの犬好きなもので・・・。
次回、大谷さんのさらなる魅力に迫ります!
<お店情報>
RANKER(ランカー) 宇部店
宇部市北琴芝2丁目6-2
9時~19時(18時30分最終受付)
不定休
https://www.instagram.com/rankerjpn/
「RANKER」は、お客さまに一番似合う「カッコイイ」を提案し、魅力を最大限に引き出します!