■志垣良 監督
――チームの状況や選手への声かけ、マネジメントについて
選手にも伝えましたが、ここから先の3カ月でラストスパートをかけるにはチーム一丸となってやっていくことが必要不可欠です。いいチームというのは、チーム全員が共通の目的、目標を持って向かっていけるチームです。やれている選手やうまくいっている選手は自然とやれますが、長いシーズンの中で不調の選手やうまくいかない選手は周りがサポートしていかなければいけないと思いますし、それは僕だけではなく、周りのスタッフ、そして選手の間でもそうです。
いまのうちの強みは、誰ひとりとしてチームの中で変な雰囲気や空気を出す選手がいないことです。それは今年1年を通じてすごく感じていますし、ここにいる選手みんなの人間性だと思います。それが本当に強みの一つだと思うので、最後までチーム一丸となって走り抜けるという意味では、僕だけではなくチーム全体でみんなが目配り、気配りをしていくことが大事です。
――終盤戦で上位にいて天皇杯でも勝ち残っているこの状況をどう捉えていますか?
それはすごくポジティブなことだと思います。試合の前にも少し話したのですが、昨年までは残留争いのプレッシャーがありましたが、今年は逆に追われる立場のプレッシャーがある。もちろんまだわれわれも上位を追っていかなければいけないですが、そういう意味でも本当に心地よいプレッシャーを受けながらやれています。
でもやっている選手たちはどうしても固くなってしまう部分が絶対にありますし、負けたくないっていう気持ちが働きます。負けたくないから、自分がミスをしたくない。リスクを追わないように蹴ってしまうとか、そういうプレーになりかねないです。でもそこはチャレンジをしないとその先がないと思います。ミスを恐れるのではなく、自分たちで仕掛けながら、そこでミスをしたら全員でカバーしていく。そのミスをカバーするために、日頃の練習から全員がカバーし合うことを習慣化していくことが大事になります。
――今節対戦する徳島の印象、勝敗を分けるポイントについて
徳島さんは、予算規模やクラブの規模で言えばJ1を狙えるチーム、狙わなければいけないチームです。プレーオフ圏内まで上がるには、今回のうちとの対戦がラストチャンスで、それはたぶん徳島も自覚できていると思います。相手は本当に全身全霊でやってくると思いますし、そういう相手に対して、うちがそれ以上の力が出せるか、パワーを出せるか。今まで対戦してきたいわきや千葉、岡山も本当に速くて強かったですが、パワーがあるチームに対してうちは分が悪いというところで言うと、徳島もそういう気持ちを持ってやってくると思うので、そこを上回っていけるかというところは1つ大きなポイントになるかなと思います。
サッカーの部分で言うとディテールのところ。攻撃ではどういう立ち位置を取るのか。どこが空いているのか、背後なのか、背後を警戒しているから中盤のスペースなのか。そこをいかに認知し、見極めること。いい崩しができている時は人が絡んでいる時で、ペアの動きで打開できるところがいまのうちの強みだと思います。早い段階で狙うポイントに入る準備というのが必要不可欠になってくるので、1個早く動き出せるか、1個早く認知できるかが本当に大事になってきます。
■20 河野孝汰 選手
――前節・岡山戦を振り返って
自分としてはなかなかいい形で攻撃に関わるシーンが少なかったです。守備に関しては、チームとして狙いを持った守備を何度かトライして、いい奪い方や、ハマったシーンもありましたけど、自分は攻撃の選手なので前半からもっと迫力をもってゴール前で仕事ができるようにやっていかないといけないです。相手はルカオ選手が途中から出てきて1番大事なところで1番大事なゴールを決めました。自分はチャンスがあった中で決め切れなかったので、そこの決定力の差かなと思います。
(終盤のヘディングシュートは)自分としてはいいところに行ったかなと思いましたけど、やっぱりトップトップの選手は止めてくるのでまだまだです。レベルが上がってくると完璧ではないと入らないと思うので、そこの質をもっと求めていきたいと思っています。
岡山戦の敗戦は次に生かさないといけないですし、次もまたホームでできるので、絶対に連敗はできないです。上に行くチームは連敗してはいけないと思います。リバウンドメンタリティというところは選手全員感じていると思いますし、次の試合がすごく大事というのもわかっています。本当に勝ちにこだわってやっていきたいと思います。
――今季は河野選手がゴール決めた試合は全て勝利しています
勝利につながるゴールというのは選手としてもすごくうれしいというか、そこを目指してやっているので、その喜びに変わるものはないです。でもそれを取り続けないと上には行けないと思っていますし、全く満足していません。残り9試合と少なくなりましたが、より一層チームとして一体感を持って、1つ1つの練習からこだわってスキを見せず、大事なところで1本きたらそれを仕留められるように、自分の仕事ができるようにやっていきたいと思います。
――キャプテンとして、いまのチーム状況について
チームとしての一体感というところは大事にしています。試合に出られるということが当たり前ではないというのを忘れてはいけないと常々言われていますし、自分も2年前にケガで長期離脱しましたが、悔しい思いをしている選手が何人もいるのは間違いなく忘れてはいけないです。そういった仲間の存在もあっての自分たちだと思うので、いま自分は試合に絡めていますけど、みんなのサポートがあるから自分たちが思い切ってピッチでやれるというのは忘れてはいけない。みんなの悔しいぶんも背負って結果に責任を持たないといけないし、残り9試合は本当に覚悟を持ってやっていきたいです。
■18 相田勇樹 選手
――前節・岡山戦を振り返って
順位の近い相手だったので負けないことが大事だったけど、負けてしまいました。細かい部分になると思いますが、失点の部分や細かい立ち位置、そういうのを含めてもう1回見直さないといけないなと思います。
後半はちょっと停滞しましたけど、前半に関しては相手の背後を突いてそこからショートカウンターのように相手ゴール前まで迫っていくシーンはありましたし、前半はプレッシャーが強い相手に対して取るべきスペース、背後の部分は取れていたと思います。ただ、後半ちょっと間延びするとか、全体が押し上げられずにセカンドボールを拾われるシーンが多かったので、後半の戦い方をもう1回修正しないといけないと思います。
前半の失点はなしにしようという声もあって、その部分は良かったですけど、結果として2失点しています。得点が取れてないという部分も含めて反省しないといけないです。
――今節の徳島戦に向けて
前回の試合は1万人を超えるサポーターの皆さんに勝利を届けられなかったので、今回は連敗できないというのもありますし、今後につながるための試合にしたいと思います。
レノファ山口、ホームで徳島と対戦へ 前節敗れ6位に後退、連敗阻止なるか – 山口宇部経済新聞
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