■志垣良 監督
――前節・鳥栖戦を振り返って
試合の入りは良かったと思いますが、失点のところでズレができて、そこからズルズルといってしまいました。ただ、うまく修正してくれて、後半は良かったのですが、2点目を取った後からは非常にもったいないゲームの展開だったと思います。
自分たちから攻撃を放棄してしまったような長いボールが増えてしまい、相手に攻撃してくださいというようなボールをプレゼントする状況がすごく長く続いてしまいました。2点目はすごく良い形で、狙い通りの形で点が取れたのですが、あのようなシーンがその後もあったのに狙いとしている部分が出せなかった。気持ちが後ろ向きになり、点を取られたくないという思いが強くなりすぎて、受け身になりすぎたところが問題かなと思います。
――追加点を奪いに行くよりも、守りきる方向になった部分が大きいということですか?
そうですね、そこで選手同士の意見の食い違いもありました。前の選手はしっかりボールをつないでいきたい、でも後ろの選手はシンプルにやりたいと。あのような時には、やはり自信を持って3点目を取りに行かなければいけないです。取りに行ってないわけではなかったけど、少しやることが単調になってしまったのは本当に反省すべき点かなと思います。2点目のような綺麗な形ができるのに、やろうとしなかったというところが1番大きな問題です。
あとは、最後の失点の場面は、本来であれば単純に弾き返しておけば全く問題ありません。相手が最後にパワープレーをしてきたら、跳ね返せば終わるのでむしろラッキーな部分もあるのですが、ルヴァンカップの鹿島戦、前々節の愛媛戦、そして前回の鳥栖戦でも失点を繰り返しているところも大きな問題だと思います。
――ここから5連戦になりますが、今日の練習を含めて今週確認していきたいところは?
いま出ている課題というのは明確にあります。守備のところではハマる時とハマらない時があるので、そのハマらない時の確認と、あとは単純に球際ですね。最後まで走りきるガムシャラさが昨年は特長としてあったと思いますが、そこが少し精彩を欠いているところがあります。J1でも途中出場の選手が交代させられていましたが、やはりJ1もそこは求めていると。だったらわれわれはそれ以上やらないといけない。そこはJ1スタンダードだよという話はさせてもらいました。守備のところはもっともっといけるよねというところです。
攻撃のビルドアップはだいぶ良くなってきましたが、狙いが薄い時にボールを相手にプレゼントしている状況があります。ただ、狙い通りに崩せているシーンでもだいぶ増えてきたのでそこは1つポジティブな点です。そこをもっと増やしていかなければいけないというところは再確認しました。
あとは、もう最後のクロージングのところですね。勝っている時にどうゲームを展開していくのか。誰が締めるのか。鳥栖戦も外から結構指示を出していたのですが、選手には聞こえていなかったです。ピッチ内に声を届けることができるのはやはり中央にいる選手になります。1番声を通せる人間がしっかりとゲームをコントロールしていく、タクトを振るというのは大事かなと思います。
――5連戦が終わった段階で、どのような順位にいたいと考えていますか?
まずは目の前の試合でしっかりと勝点を積んでいくことです。アウェイでの磐田戦、仙台戦とタフな日程が続きますが、それは言い訳にはならないです。選手と共有したのは、5月が終わった段階、リーグ戦がほぼ半分終わった段階ですが、その時にはある程度降格圏から離れていようと、しっかりと脱出しているところにいようと。そこを目指しつつ、1戦1戦勝点を積み上げていくところはしっかりやっていきましょうという話をしました。
――今治戦についてはどんなところがポイントになりますか?
何もないところから得点できる個の力があります。外国人選手は176センチで一見身長がないように見えますが、クロスを上から叩いてくる力があるので、そこにはボールを入れさせないことです。うちはサイドバックも小さいのでそこは狙われるポイントにはなってくると思います。そういう細かな部分をしっかりやっていく、ゴールから遠ざけるという作業をしていかないといけないです。
■1 ニック・マルスマン 選手
――前節・鳥栖戦を振り返って
ハーフタイムに自分たちで話し合い、後半にしっかりと立て直して2点を取り返したところはポジティブに捉えられると思います。特に2点目は、後ろからの流れでしっかりと崩して得点できたというところも素晴らしいと思います。
ただ、2点目を取った後に落ち着けないというか、うまくゲームを締められなかったという部分もあります。リスクを冒さないようするためにどんどん蹴ってしまったり、良い方向や正しい場所に蹴れなかったりといった場面がありましたが、そこは互いに話し合って修正していこうという話はできています。
――ここまで10試合に出場しましたが、日本のサッカーには慣れてきましたか?
ゆっくりですけど慣れてきていると思いますが、結果がついてきてないところは残念に思っています。チームが何を求めているのか、どういうサッカーをしていくのか、どうような戦術を持っているのかを理解しながらゆっくり慣れていっているつもりですし、いまは引き分けが多いですが、次は勝利に持っていけるようにしたいです。
――今治には強力なツートップがいますが、どんなところに注意して試合を進めますか?
相手がどうこうよりも、まずは自分たちに集中することが大事です。相手に対しての分析はもちろんします。そこに対して強くディフェンスすることは意識しながら、その相手に対してどうやっていくのかについては、自分たちの練習の中で見つけながらやっていければいいと思っています。
レノファ山口、ホームで今治と初対戦へ 場外で「コーヒーフェス」も – 山口宇部経済新聞
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