宇部の生ビール注ぎ分け専門店「YURIN’S BEER(ユーリンズビア)」。JR宇部新川駅から徒歩で行けるので、飲み会集合前にサクッと「0次会」!
平日は15時、土・日・祝は12時オープンと「昼飲み」も楽しめる同店を営むマスター・ゆーりんさんこと中村翔太さんにインタビューしました!
――お店を始める前は、ロックバンド「PINCH COX(ピンチコックス)」のボーカル兼ギターをされていたとか。
学生時代は音楽活動に熱中し、同級生2人とバンドを結成しました。8年間地元で活動したあと、2014年に音楽で生計を立てようと上京したんです。
仲間と合宿状態で13年間夢を追い続けましたが、食べていけるようになるのは難しく…2019年に地元に帰ることを決めました。
Uターンした後、市内の飲食店でアルバイトする中で、自分の店を持ちたいと思うようになりました。
コンサートとかもそうなんですが、お客さんの笑顔をダイレクトに感じられるところが、バンドと共通する点が多いなと感じたんですよね。
――お店の入り口の扉のドアノブがギターネックになっていますが、こちらはバンドマン時代に使われていたものですか?
そうなんです!当時福岡の楽器屋で一目惚れして、全国いろんな街を共に旅しながら長く使った「Fender Mexico ジャガー」のギターネックです。
おうちで錆びついて眠っていた相棒の「ジャガーちゃん」が、今は愛され、役に立つ形に生まれ変わって皆さんをお迎えしています。
――出店のきっかけについても教えてください。
上京していた頃、ビールメーカーが運営するビアホールでアルバイトをしていたことがあって、その経験からビールの注ぎ方に興味を持ちました。
清潔なグラスや毎日の洗浄、ガス圧などの品質管理を徹底し、手入れの行き届いた生ビールを提供するお店を地元でもやれないかと考えるようになったんです。
その思いを後押ししてくれたのが、広島のビール専門店「ビールスタンド重富」のオーナー・重富寛さんとの出会いです。
1つの銘柄が全く違う味わいに変わる衝撃。「究極の生ビール」はもちろん、その思いや人柄に魅了されてファンになり、生ビールを注ぐ側への転身を決意しました。
私が勝手に師匠と呼ばせていただいている重富さんが講師をされている「生ビール大学」で、技術や設備について直接教えてもらい、このお店にも反映させました。
人と人の心が通じ合うビールだからこそ、「思いを乗せて注ぐこと」を大切にしています。
――お店のメニューについてもお聞きします。提供するビールの銘柄は「サッポロ黒ラベル」のみとのことですが、何か理由やこだわりがあるのでしょうか?
私のルーツでもあり、なにより「黒ラベル」が好きだからです!
――昼飲みも楽しめるビアバーは宇部エリアでも珍しいと思いますが、始められたきっかけは?
始めた当初はコロナ禍だったせいもあって、夜遅くまで外で飲む人が減っていたというのもあるのですが、以前から他のお店がやっていない時間帯で勝負してみたいと感じていました。
実際にやってみると、早い時間に仕事が終わる方や夜の混雑を避けたい方、遠方から来られる方などから「早く開店してくれて助かる」と嬉しい声もいただくこともあります。
サクッと飲むのも良し、腰を据えてじっくり飲むのも良し、皆さんお好きなスタイルで楽しんでもらいたいですね。
――ちなみに「ゆーりん」というお名前はどこからきているのでしょうか?
独立する前、ラーメン店とバーをダブルワークしていた際に「油淋鶏(ユーリンチー)」が大好物の常連さんにつけてもらいました(笑)
アルバイト時代に付けてもらったあだ名が、気づけばこうして皆さまに愛されるニックネームになっています。
――素敵なエピソードですね。最後に、読者の皆さんにメッセージを頂けますか。
毎日どんなお客さんが来るか分からない中で、誰かと誰かの新しい出会いの場となっているだけでなく、以前バンドを応援してくれていた方が遠方から顔を出してくれるなど、自分にとっても再会の場となっています。
グラスを手に一口目を飲み干すとみんな笑顔になる。
ちょっと肩の力を抜いて、明日に向かえる活力になる。
これからも、そんな笑顔を産み出すビールを注いでいきたいです。
▼マスター・ゆーりんさんが編集・出演するYouTube
https://www.youtube.com/@yurinsbeer
▼注ぎ方によって変わる味わいについてはInstagramをチェック!
https://www.instagram.com/yurins_beer_ube/
<お店情報>
0836-52-7343
宇部市中央町3-4-25
平日:15時~22時、土曜・日曜・祝日:12時~22時
第1日曜定休、他不定休