「レノファ山口」2024第23節・鹿児島ユナイテッドFC戦前、志垣監督・野寄選手・山本選手コメント

■志垣良 監督

――梅木翼選手が移籍(ベガルタ仙台へ完全移籍)しましたが、今後の変化について、どんなサッカーを見せたいかなどを聞かせてください。

細部のことになってきますが、例えばワントップに梅木を置いていた中で、どちらかというと前線で張るようなタイプだったのを少し落としてツーシャドーの選手が前に出ていくとか、そこのバランスになります。誰がどう受けて、どこを起点にしていくのか。

前進するためにどのような手段を使うかというところで、それが長いボールなのか、空中なのか、足元なのか。そこでターゲットになる選手がどういうタイプなのか、背後に抜け出すタイプなのか、体を張って足元に収めるタイプなのか。

梅木はどちらかというと空中戦に強い選手でしたが、距離感やコンビネーションのところで言えば、違ったタイプの選手がうちにはいるので、そういう選手らでどう攻撃を作っていくのかというところや立ち位置などは、大きく変えるつもりはないですが、マイナーチェンジは必要かなと思います。

――新加入の下堂竜聖選手について、特長を教えてください。

身長があって足元にも長けている選手でスピードも遅くない。アスリート能力の高い選手なので、J2でもやれると感じてます。本当に負けん気の強い選手なので、ディフェンスラインを統率できる存在だと思います。うちの失点数が少ないのは守備陣の頑張りがあると思うので、切磋琢磨してポジション争いをして欲しいです。

――サーラット・ユーイェン選手についても特長を教えてください。

サーラットは、本当に戦術眼の優れた選手で、基礎技術の高い選手です。タイ代表やACLでもいろいろな経験をしてきているので、これから緊張感のある試合が続いて行く中で、 プレッシャーのある戦いに対してそういう経験を持った選手がチームに還元してくれるという要素も大きいと感じています。

――鹿児島はかなり危機感持って臨んでくると思いますが、メンタル面で上回るためにどんなアプローチをしていきますか?

われわれの目標は何なのかをもう1回見つめ直すこと。彼らは残留を勝ち取らなければいけない現状で牙をむき出しでやってくると思いますが、われわれはそれ以上に勝利にどん欲になることです。

ここ数試合ホームで勝てていませんし、なんとしてもサポーターの皆さまと維新の地で喜びを分かち合えるように、そこの原点に立ち返ること。そして、われわれの成長のためにも、もっと勇気を持って自分たちからアクションを起こしていくというところの原点に戻ることが大事だと思います。

■68 野寄和哉 選手

――前節・水戸戦を振り返ってください。

試合の入りとしては特別悪くなかったと思います。ある意味ちょっと攻め急ぎすぎたかなっていうのはあって。その要因としては、やっぱりロングボールが多くなりすぎた。縦にロングボールばかりになって、なかなかそこでセカンドを回収しきれず、千葉戦(1-2で敗戦)やいわき戦(0-3で敗戦)と同じように苦しくなったと思います。

そこは今日のミーティングでも確認しましたが、もう少し高い位置でボールを動かして、両サイドの選手がもうちょっと仕掛けられるように、中盤の選手にもう少しボールを触ってもらい、そこから素早くサイドに展開するのも大事。ボランチからのフィードがここ最近あまりないので、それが攻撃が単調になってる原因かなというのはチームとしても確認しましたし、やっていてもそこの違和感はありました。

――梅木選手が移籍した中で、今後の戦い方で重要になってくるところは?

これまでは翼くんが前線で競り勝っていましたが、今後はタイプが違うセンターフォワードの選手が出ることになります。例えば駿くん(山本駿亮選手)だったら、駿くんの良さを引き出すためにもいろいろな攻撃パターンが必要だと思いますし、ファーストで競り勝てなくても、セカンドを拾えればまた攻撃を進められる。そこはもう出ている選手によって特長が違うので、そういったところも少しずつ攻撃のバリエーションが増えていけばいいと思います。

■19 山本駿亮 選手

――前節・水戸戦を振り返ってください。

試合の入りはそこまで悪くなかったと思いますが、相手が押し込んできた時にセカンドを回収できなかったり、前線と後ろが間延びをしてしまったりという悪いところがちょっとずつ出始めて、相手のペースになってしまったのかなと思います。距離感がすごく悪かったので、そこが相手に押し込まれた要因かなと思います。

――古巣の鹿児島との対戦になりますが、今の鹿児島の戦い方はどう見ていますか?

前半戦の対戦では、序盤に長いボール1発で抜け出されてやられそうになりました。GKの関さんが止めてくれましたけど、相手はあれを狙っていますし、監督が変わってからはトップ下の選手を変えています。そこが起点にもなると思うので、前半戦で僕たちが良かった時のようなプレススピードであったり、戻すスピードであったりというのをもう1回見つめ直さないといけないと思います。

――梅木選手が移籍して、山本選手にかかる期待も大きくなりますが、どう受け止めていますか?

正直、彼がいたからこのサッカーでこの順位にいるというのは感じています。ただ、自分が同じプレーをするのかというところでは、個人的にある程度のベースはありますが、全く真似をするつもりもないです。自分の特長をもっと出していけば、もっと違うサッカーを展開できると思います。

自分の中では、清水エスパルス戦(先発出場して2-0で勝利)がターニングポイントだったと思っています。相手がプレスに来るか来ないかというのはもちろんありますけど、やっぱり自分の特長を出すためには、いろいろな場面で顔を出して、ボールを受けて前を向く。そういうシーンを多く作れることでもっとチームの距離感も良くなってゴールに進めると思う。翼がやっていたことをやりつつ、自分の特長も出していかないといけないと感じています。

レノファ山口、ホームで「薩長ダービー」へ 5年ぶりに鹿児島を迎える – 山口宇部経済新聞
https://yamaguchi.keizai.biz/headline/4868/

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