「レノファ山口FC」2025始動日、志垣監督コメント

■志垣良 監督

――多くの新加入選手を迎えましたが、補強ポイントや手応えについて聞かせてください。

強化部と話していたのは、要求し合える人材をしっかりと集めて要求の質を高め、その中でチーム力を向上させていくことをテーマに補強をしました。正直に言うと断られた選手もいましたが、それは2人のみで、あとは他のチームと競合した中でもうちに来てくれた選手が多かったので、本当にいい補強ができたのではないかと思います。予期せぬオファーが来た選手も正直いましたが、その中でもしっかりとターゲットを絞り、強化部と連携を取りながら選手を獲得できました。

昨年は平均身長がリーグでも1番低く、セットプレーからの失点も多かったです。そこがメインというわけではないですが補強のポイントではありました。現代のサッカーにおいてアスリート能力の高さは必要不可欠な部分です。

――伸びシロのある選手が多い印象があります。成長を促すという部分については?

昨年からも選手には投げかけていますが、個人の価値を上げていくことがクラブの成長や価値につながっていくと。監督としては寂しい部分もありますけど、指導者としては選手が上のカテゴリー、上のチームに引っ張られるということは本当に喜ばしいことです。そういう選手を1人でも多く輩出していくことで好循環が生まれると思います。新加入の選手もここで成長したいという選手が多く、それがあって競合しても来てくれた選手も多いので、1人でも多くの選手がもっともっと成長していけるような環境を作っていきたいと思います。

――このオフの間に監督ご自身の中でサッカーをアップデートした部分などがありますか?

ゴール前の部分をよりこだわり、得点を取るためにどうしていくかというところを考えていましたが、オフにオランダに行き昔の同僚やオランダのチームでヘッドコーチをされていた指導者とも会って情報交換をさせてもらいました。プレミアリーグを視察された曺監督(京都)とも話したのですが、現代サッカーはインテンシティが欠かせなくなってきている。インテンシティがものすごく高くなっていて、一昔前だったら日本のサッカーはテンポが速い、インテンシティが高いって言われていたのが、ヨーロッパではうまい選手も当たり前にインテンシティが高くなってきている。本当にアスリート能力がどんどん高くなってきています。

その中で、やはり自分の持っている個のアイデアや引き出しを増やしていかないと、世界のサッカーには追いついていかないという印象があるので、頑張れるだけ、うまいだけの選手ではなく、両方とも同時進行でやっていかないと世界のサッカーから置いていかれると強く感じたオフシーズンでした。

――開幕までにこれからどのようにチームを仕上げていきますか?

本当に大事なプレシーズンになると思っています。選手の出入りが激しくて、新加入の選手も多いのでお互いをまずしっかりと把握する。その中でチームコンセプトをしっかりと落とし込んでいく。昨年に比べると開幕も早く1週間短いので、日々を大事にして開幕に向けて準備できればいいと思います。

――今年のチームのコンセプトについて、昨年と変化する部分や継続する部分などは?

昨年以上のものを出していく。ベースで言うと攻守においてのアクションを自分たちから仕掛ける部分を変えるつもりはないです。その中で、やはりもっと得点していかなければいけない。レノファの歴史上で言うと得失点差がプラスになったことがないので、失点を減らすのはもちろんですが、やはり得点しないと勝てません。

ゴール前の質、そして選手のアイデアもより大事にしていきたいです。選手個々のアイデアを引き出すような取り組みをやっていかなければいけないですし、その中での状況判断もしっかりとやっていかなければいけない。ピッチの中での共通認識をさらに明確にして、声を出せる選手、瞬時に判断できる選手を1人でも増やしていかなければいけないと感じてます。

レノファ山口FCが初練習 J2・10年目のシーズン始動、16人が新加入 – 山口宇部経済新聞
https://yamaguchi.keizai.biz/headline/5012/

フォトギャラリー