■志垣良 監督
――前節・愛媛戦について振り返ってください。
相手のボックス内への進入回数は、今シーズンでもかなり多かった方ではないかと思います。ただ、そこを最後に決めきれなかったというところ。今シーズンを振り返って、そういうゲームが多々あったことは本当に反省しなければいけない点です。この前の熊本戦も相手のシュート2本で結果的には引き分けでしたが、こういう試合で勝点3を持ってこられるかどうかになります。
最後のゴール前のところは、レベルが上がれば上がるほど必ずぶつかる壁です。ただ、その中で自分たちがその壁をどう乗り越えるかというのが大事なので、最後の質にこだわること。結局はボックスの中で勝負が決まるのがサッカーの常です。そこにこだわってやっていくことは、最終週にはなりましたけど「最後までやり続けよう」という話をしました。
――攻守でアグレッシブな姿が戻ってきましたが、やりたいサッカーが体現できているのではないですか?
こういうことをやろうというのが、相手や時間帯、ピッチの状況を見ながら、考えながらやれるようになってきた。みんながつながり始めたというのはあるかなと思います。だからこそ、最後のステップ、1番難しい最後の質のところ。結局はどのレベルに行っても、どのチームに行ってもそこだと思います。みんなやりたいことはわかっているので、それが最後に結果として現れるようにこだわっていくところが大事かなと思います。
――J1自動昇格が懸かった横浜FCと対戦する最終戦に向けて。
横浜FCには速い、強い、うまい選手がそろっているので、攻略するのは簡単ではないです。ただ、前節の愛媛戦で得点が取れたように、ここがチャンスだというところの匂いを嗅ぎ分けること。たとえチャンスにならなくても最後までしっかりとゴール前に走る。レベルが高い相手だからこそ、そこの走力で負けないことが大事になってきます。
今季は開幕戦も横浜FCでしたし、同じ相手と最終戦でやれることは選手にとってもすごくいいことだと思います。開幕戦は正直言ってうちも良かったと思っています。それを相手もわかっていると思うので、決して油断はしてこないはずです。なんとしても相手の1歩上を行けるように、相手が緊張しているのであれば、そこのスキをつけるように、ワンプレー、ワンプレーにこだわってやっていく必要があります。
■21 関憲太郎 選手
――最終戦での特別企画「関憲太郎選手より感謝を込めて」についての思いを聞かせてください。
山口に来て4年間、当初は1年、2年で辞めるという感覚で来たわけですけど、チームが必要としてくれて、皆さんの後押しがあって4年間やることができました。そういう気持ちも含めて本当に感謝しています。スタンドで僕のユニフォームを掲げたり着てくれたりするのはやっぱり嬉しいですし、そういう方々に向けての企画をクラブに聞いてもらったという形です。
――古巣の横浜FCと対戦する最終戦に向けて。
個人的なことですが、横浜FCのエンブレムを着けてプロ初出場し、その時の対戦相手・東京VのGKは昨年までお世話になった土肥さんで、何か個人的にすごく縁を感じていました。
横浜FCは10年以上も前に所属したチームなので、僕のことを知らない方もたくさんいると思いますが、お世話になったクラブなので恩返しの意味も込めて全力でプレーすることが、皆さんから「よくやった」と言われるのではないかなと思っています。
■8 佐藤謙介 選手
――前節・愛媛戦を振り返ってください。
うちのサッカーを象徴しているというか、いいサッカーができたし、前にアグレッシブに守備も攻撃もできていた中で、攻撃もしっかりとボール動かしながら相手を動かして、相手のイヤなところにどんどん顔を出して最後の局面まで行きましたけど、最後の質や精度のところがチームとしても個人としても上がらず、前半のうちにゲームを決めきることができなかった。前半の最後の方には何本かカウンターを食らってちょっと危ない場面もあったけど、やっぱり前半でゲームを決めなければいけなかったと思います。
後半に入ってからもチャンスがあった中で失点をしてしまった。それでもみんながパワーを出して、前に前にという姿勢を出しましたけど、しっかりと勝ち切らなきゃいけなかったので、まだまだ自分たちの甘さが出たゲームだったと思います。
――最終戦は古巣の横浜FCとの対戦になりますが、どういう気持ちで臨みたいですか?
正直に言えば、こんな形で横浜FCとやることになるとは思ってなかったです。横浜FCはもう昇格を決めているかなと1カ月前ぐらいには思っていました。真剣勝負で横浜FCとやれることもなかなかないと思うし、そういう緊張感のあるゲームができるのはプロとしてありがたいことです。
古巣対戦ということもありますけど、総力1万2000人プロジェクトなどをやってくれて、最後まで自分たちの背中を押してくれていると思うので、そういう背中を押してくれる人たちのためにも1年の集大成として勝ち切りたいです。自分たちらしさとは何かというところで、どんな相手に対しても前に前に行く姿勢を見せる必要があると思うし、この数試合でやってきたことを今度はしっかり形だけじゃなくて、結果として出せればいいと思います。
――相手は引き分け以上でJ1昇格という状況ですが、どんな試合になりそうですか?
自分も何回かプレーオフとかを経験したことがあります。引き分け以上で勝ち上がれるという状況を何回か経験しましたけど、やっぱり体が後ろに重くなったりだとか、まずは失点しないことに意識が向いてしまうので、どうしても1歩が遅くなったりとか、重心が重くなることが多いので、そういったところをつけ込みたいです。
ただ、横浜FCはここまでしっかりと勝利を積み重ねてきたチームなので、最後の個の力や、大舞台での経験を持っている選手がたくさんいます。そういった部分では向こうに少し分があるところもあると思いますが、うちはホームでやれるので、背中を押してくれる人たちのためにも、しっかりと前に前にアグレッシブに。どんな結果になるかは終わってみないとわからないですが、悔いのないように前に向かう姿勢を出したいと思います。
レノファ山口の今季最終戦、ホームで横浜FCと対戦へ 目標達成なるか – 山口宇部経済新聞
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